高卒で介護の仕事に就きたいけど、具体的に何から行動したらいいかわからない、ということは多いと思います。
ただ就職活動するだけでは介護の仕事に就くことは難しく、あった方が就職活動が優位になる資格や、必ず必要な資格もあるのです。
今回は、そんな介護の仕事に就職するためにおすすめの資格から、具体的に就職する方法まで詳しく紹介していきます。
ぜひ参考にしてください。
高卒で介護職に就職できる!
「高卒なんだけど、介護職につくことはできるかな」
と不安になっている方も多いと思いますが、高卒でも介護職につくことは可能です。
そもそも、介護の仕事では、学歴や経験は関係ありません。
ただ、その代わりにいくつか重視される資格があるため、その資格さえ取得すれば後から経験やスキルを積むことはできます。
後々はスキルアップも目指せる業種なので、キャリアをたくさん積みたいという方には特におすすめの仕事と言ってもいいでしょう。
高卒で介護職に就職する方法
高卒で介護職に就職するには、以下のような方法があります。
- 資格なしで働く
- 介護職員初任者研修を受講して働く
- 3年以上実務経験する
- 養成施設に入学する
では、それぞれ詳しく紹介していきましょう。
資格なしで働く
まずは、資格なしで働くという方法です。
資格がないと働けないというイメージがありますが、無資格や未経験でも募集している事業所はあります。
ただ、資格の有無で携われる仕事内容が変わってくるので、そこは事前に把握した上応募するようにしましょう。
では、未経験でも携われる具体的な仕事とは、以下のようなものになります。
【身体介護】
- 利用者の身体に触れて行う介助サービス
- 利用者の活動動作や生活の質や意欲向上の支援、重症化を防ぐサービス
- 専門知識や技術を伴う利用者の日常、社会生活上のサービス
【生活援助】
- 掃除
- 洗濯
- ベッドメイク
- 衣服の整理
- 調理や配下膳
- 買い物や薬の受け取り
【事務業務】
- 事業所での電話や来客対応
- 備品発注
【送迎業務】
- 利用者の送迎ドライバー
介護職員初任者研修を受講して働く
次は、介護職員初任者研修を受講して働くという方法です。
「とりあえず必要な知識だけは取得して働きたい」
という方におすすめの方法になります。
実際に取得すると、身体介護も行えるようになるので、できる仕事や就職できる事業者も増えるため、進んで取得するようにしましょう。
具体的には、以下のような研修科目を受講することになります。
- 職務の理解(6時間)
- 介護における尊厳の保持・自立支援(9時間)
- 介護の基本(6時間)
- 介護・福祉サービスの理解と医療との連携(9時間)
- 介護におけるコミュニケーション技術(6時間)
- 老化の理解(6時間)
- 認知症の理解(6時間)
- 障害の理解(3時間)
- こころとからだのしくみと生活支援技術(75時間)
- 振り返り(4時間)
合計130時間に加えて、筆記試験による修了評価も必要になります。
3年以上実務経験する
次は、3年以上実務経験するという方法です。
具体的には、以下のような段階を踏むことになります。
- 介護施設で仕事する
- 実務経験を積みながら介護職員初任者研修を取得
- 実務研修資格を取得する
- 実務経験が3年になった上で介護福祉士を受験する
実務を経験しながら資格を取得するということは、現場で実際に働けるだけでなく、そこでしかできない経験やスキルを取得できる効率が良い方法と言えます。
ただ、実際に働きながら資格を取得するということは、時間配分や体力の面で思ったよりも大変であるということは肝に銘じておきましょう。
養成施設に入学する
最後は、養成施設に入学するという方法です。
養成施設に入学する方法は、以下のようになります。
- 高等学校から介護福祉養成施設(2年以上)
- 高等学校か福祉系大学へ進学し介護福祉士養成施設(1年以上)
- 高等学校から社会福祉士養成施設へ進学し介護福祉士養成施(1年以上)
- 高等学校から保育士養成施設へ進学し介護福祉士養成施設(1年以上)
この方法は他の方法に比べて資格取得までがスピーディーで、実際に実務経験を積むことがないので、資格取得の勉強を集中して行いたいという方にはおすすめです。
ただ、実務経験がない分、現場に出てからは学ぶことが多く入学にも費用がかかるので、入学費用など事前に調べておくことで不安要素を取り除けるでしょう。
介護職の仕事内容
ひとえに介護職と言っても、どのような仕事内容なのか気になるところだと思います。
そもそも、介護の仕事内容は介護施設を利用している方たちの状況によって異なるのです。
介護職の仕事内容は以下の通りになります。
- 食事の介助
- 入浴介助
- 排泄の介助
- 歩行介助
- 送迎
- レクリエーションなどを行う
- 精神面をサポートする
ただ、基本的にどの介護施設でもすべて介助するということではなく、利用者ができることはできるだけ自分で行ってもらうということを重視しています。
その上で、利用者をサポートするということが大切なのです。
力仕事も多いのが現状ですが、淡々と業務をこなすのではなく、利用者の方とコミュニケーションを取りながら行えるというのも魅力です。
介護職の給料
仕事内容もそうですが、給料はいくらくらい支払われるのか気になるところだと思います。
介護職の給料は、保有する資格や勤続年数によっても異なるので、以下で比較してみましょう。
保有資格 | 勤続年数 | 平均給料(円) |
介護福祉士 | 9.5 | 328,720 |
実務者研修 | 7.7 | 307,330 |
介護職員初任者研修 | 8.1 | 300,510 |
資格なし | 5.2 | 271,260 |
※高卒者限定のデータではなく令和3年9月に在籍している者のデータになります。
表を見てわかる通り、勤続年数に応じて給料も上がっているので、長く勤めるということも大切になってくるでしょう。
さらに、資格がないと給料にも影響するため、介護職に就こうと決めたらできるだけ早く資格は取得しておくと良いかもしれません。
高卒で介護職に就職するためのおすすめ資格
高卒で介護職に就職するためには、以下のような資格を取得するのがおすすめです。
- 介護職員初任者研修
- 介護職員実務者研修
- 介護福祉士
では、詳しく説明していきます。
介護職員初任者研修
まずは、介護職員初任者研修です。
介護職員初任者研修は、介護の仕事を経験したことがない方でも、3ヶ月ほどで取得できる比較的わかりやすい資格になります。
科目を全て受講すると全部で130時間かかり、実技があるため通信講座では取得できないので、時間に余裕を持って取得するようにしましょう。
これから介護の仕事を始めよう、という方が最初に取得するにはおすすめです。
知識がなくても理解できる講義や、実際に自分で体験する実技演習によって、必要なスキルや技術を身に付けることになります。
介護職員初任者研修を取得すると、介護の現場で求められる掃除や洗濯などの「生活支援」や、利用者の方の食事や入浴、排泄を支援する「身体介護」を行えるのです。
まず専門的な知識を学ぶという意味でも、積極的に取得したい資格になります。
介護職員実務者研修
次は、介護職員実務者研修です。
介護職員実務者研修は、介護職員として質の高い介護を提供するためにも、必要な資格となっています。
座学と演習を合わせた20科目で構成されており、無資格の場合だと研修終了までに合計450時間はかかるでしょう。
※保有している資格によって免除される科目もあるようです。
この実務者研修では、「喀痰吸引」や「経管栄養」という医療的なケアも学べるため、介護福祉士としてはとても大きなメリットと言えます。
さらに、この実務者研修を修了することで、職場によっては資格手当や給料を上げてもらえることもあるので、ぜひ取得しておきたい資格の1つです。
介護福祉士
最後は、介護福祉士です。
介護福祉士を受験するには受験資格が必要で、「3年以上の実務経験」と「実務者研修を修了している方」のみ受験できる国家資格となっています。
介護に関しての知識や技術を証明する資格で、資格自体は年に1回実施されているのです。
主な就職場所は、以下のようになっています。
- 介護老人保健施設
- 介護付き有料老人ホーム
- 身体障害者療護施設
- 特別養護老人ホーム
- デイサービス
- グループホーム
- 訪問介護事業所
- 医療機関
資格がなくても働けるのが介護の現場ですが、そのなかでも介護福祉士は専門の資格を持つ者として、より専門的な指導をすることが可能なのです。
後々はマネジメントを担当する可能性もあるので、ただ働くというよりも、働きながらキャリアを高めていきたい方や、どんどんステップアップしていきたいという方にはぴったりの資格でしょう。
まとめ
高齢者が増えている現代で、需要がとても多いのが介護の仕事です。
今回は、そんな介護の仕事に必要な資格から、就職する方法まで詳しく紹介しました。
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介護の仕事はもちろん、あなたのためになる情報がたくさん掲載してあるので、みなさんの就職活動に少しでもお役に立てれば幸いです。